光る質感をIllustratorで表現する!発光文字を作る方法

※ Adobe Illustrator 2025の画像で解説しています。

CGDOOR
光る質感を表現した金属風の文字やネオンサインのような発光文字は、Photoshopなら比較的簡単に作れます。でも、Illustratorで作るには少しだけ技術が必要かもしれません。

今回はIllustratorで光る文字を作る方法を解説します。

光る質感をIllustratorで表現した発光文字を作る方法
この2つの発光文字を作成。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る

太文字と細文字がセットされたフォントを使うと、やりやすいと思います。この例では「小塚ゴシックPro」を使っています。

ハイライト・ベースのグラデーション・境界線の文字をレイヤーに分ける
発光させる文字を入力したら2度複製し、同じ位置に3つの文字を重ねて配置します。それぞれ別レイヤーに分けて、上から「ハイライト」「ベースのグラデーション」「境界線」とします。

「ベースのグラデーション」「境界線」は「小塚ゴシックPro:H(太文字)」、「ハイライト」は「小塚ゴシックPro:EL(細文字)」にします。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る1
この例では295ptの文字で作成しています。
塗りの文字にグラデーションを適用する
「ベースのグラデーション」の文字を選択し、塗りと線を「なし」にして、アピアランスパネルで新規「塗り」を追加し、メタル系のグラデーションを適用します。スウォッチライブラリにあるメタルのグラデーションから選んでもいいですが、金の質感を強めたいので、ここでは黄色から暗褐色に流れる2色グラデーションを円形で適用しています。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る2

境界線の文字にグラデーションとぼかし効果を適用する
境界線の文字の塗りと線を「なし」にして、アピアランスパネルで新規「線」を追加し、線幅4ptで、メタル系のグラデーションを適用します。こちらは、スウォッチライブラリ➔グラデーション➔メタル➔ゴールドを選びました。

線に新規「効果」を追加し、「スタイライズ」➔「ドロップシャドウ」を「描画モード:乗算、不透明度:50%、X軸オフセット・Y軸オフセット共に1㎜、ぼかし:1mm、カラー:やや明るめの暗褐色」で適用します。あまり目立たない影を付けて、微妙な立体感を表現しています。

文字全体に新規「効果」を追加し、「スタイライズ」➔「光彩(外側)」を「描画モード:スクリーン、不透明度:50%、ぼかし:1mm、カラー:薄いレモンイエロー」を適用します。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る3
この境界線だけで、金属の質感を表現した中抜き袋文字になります。
ハイライトの文字をアウトライン化して、ぼかし効果を適用する
レイヤーの一番上の細身の文字を「Shift+Ctrl+O」でアウトライン化します。土台の文字からはみ出した部分のアンカーポイントをダイレクト選択ツールで選択しながら縮小します。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る4
フォントによっては、バウンディングボックスで全体を縮小するだけでOKの場合もあります。その時はアウトライン化する必要もありません。

「塗り」をY70%の明るい黄色にして、アピアランスパネルで「新規効果を追加」アイコンをクリックして、「ぼかし」➔「ぼかし(ガウス)」をクリックします。この例では「半径:25px」にしています。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る5

金属のように発光する文字の完成
全てのレイヤーを表示させると以下のようになります。

Illustratorで金属のように発光する文字を作る6
グラデーションの配色や効果の付け方を変えると、印象の違う金属文字になります。

Illustratorで銀色に発光する立体的な文字を作る

円形グラデーションで背景を作る
暗い色と霞んだような発光色で円形グラデーションの背景を作ります。

Illustratorで銀色に発光する立体的な文字を作る1

文字を入力して複製する
  • 作成した背景の上に「フォント:(例)AB-doudoukaisyo Regular、フォントサイズ:155pt、文字色:白」で文字を入力し、レイヤーを背後に2つ複製します。
  • すぐ下の文字の色を黒に変更して、右下に「→ ↓」を2度ずつ押してずらします。
  • 最背面にある文字は「塗り:なし」「線:6pt、色:水色(C30%、M0%、Y0%、K0%)」に設定します。

Illustratorで銀色に発光する立体的な文字を作る2

文字に描画モードとぼかし効果を設定する
  • 一番上の文字「白」を選択し、アピアランスの不透明度をクリックして、透明パネルを開き、描画モードを「オーバレイ」に設定します。
  • 二番目の文字「黒」を選択し、アピアランスの不透明度をクリックして、透明パネルを開き、描画モードを「乗算」に設定。新規効果を追加して「ぼかし(ガウス)」を「半径:17px」で適用します。
  • 一番下の文字「水色」を選択し、新規効果を追加して「ぼかし(ガウス)」を「半径:25px」で適用します。

これで、で銀色に発光する立体的な文字は完成です。

Illustratorで銀色に発光する立体的な文字を作る3
色やぼかしの数値の指定は、あくまで目安です。プレビューを確認しながら、自由に調整して下さい。
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本記事では光る質感を表現した金属風の文字やネオンサインのような発光文字をIllustratorで作る方法を解説しました。

グラデーション、ぼかし効果、描画モードの組み合わせ方を参考にしていただけると嬉しいです。