Illustratorでガイド線や図形・文字のガイドを作成するには?

※ Adobe Illustrator 2025の画像で解説しています。

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「ガイド」は印刷を考慮したデザインの配置をする時になくてはならない機能です。「ガイド」には、定規から引き出すガイド線と図形などを元に作成するガイドがあります。

今回は「ガイド」の表示と作成について解説します。

Illustratorでガイドの表示・作成に関するショートカットキー

ガイドはIllustratorの基本操作の一つで、頻繁に表示・非表示、作成・解除を繰り返す機能です。ガイドに関わるショートカットキー(機能を呼び出すキーボードの操作)を覚えておくと作業の効率化に役立つと思うので、以下にまとめました。

ショートカットキー 読み方 操作の内容
Ctrl+R コントロール+アール 定規の表示/非表示
Ctrl+5 コントロール+5 ガイドの作成
Ctrl+Alt+5 コントロール+オルト+5 ガイドの解除
Ctrl+: コントロール+コロン ガイドの表示/非表示
Ctrl+Alt+: コントロール+オルト+コロン ガイドのロック/ロック解除
Ctrl+K コントロール+ケー 環境設定の表示➔「ガイド・グリッド」へ

Illustratorでガイド線を作成するには?

  1. 「Ctrl+R」で定規を表示させる
  2. 上または左の定規からドラッグして、ガイド線を引き出す
  3. スマートガイドの数値を確認しながら、位置を定めてマウスを放す
Illustratorで定規からガイド線を作成
作成したガイド線は、選択・移動・コピーができます。
  1. 直線ツール(またはペンツール)で直線を引く
  2. 「Ctrl+5」でガイドを作成する
Illustratorの直線ツールでガイド線を作成
直線ツールを選択した上でアートボードの任意の場所をクリックしてダイアログを開き、直線の長さを数値で指定して作成することもできます。角度は0°か90°にして、「線に塗りを適用」のチェックは外します。

ガイド線をアートボードに合わせる

選択ツールでガイド線を選択し、コントロールバーの「整列」で対象を「アートボードに整列」に設定します。

ダイレクト選択ツールで左端(垂直線では上端)のアンカーポイントを選択して「水平方向左に整列」(または「垂直方向上に整列」)アイコンをクリックします。同様に、ダイレクト選択ツールで右端(垂直線では下端)のアンカーポイントを選択して「水平方向右に整列」(または「垂直方向下に整列」)アイコンをクリックします。

ガイド線をアートボードに合わせる

Illustratorで図形・文字のガイドを作成するには?

  1. 長方形・楕円形・多角形・スターツールなどで図形を描く
  2. 「Ctrl+5」でガイドを作成する
図形からガイドを作成
ペンツールで自由な図形を描いてガイドを作成することもできます。

Illustratorで文字ツールで入力した文字をそのままガイドにする機能はありません。今のところ、文字をアウトライン化し、図形としてガイドを作成するしかないようです。ガイドは中抜きの袋文字状になるので、文字によっては読みにくくなります。作れるのは、簡単で分かりやすい文字ガイドだけです。

簡単な文字のガイドを作成

ガイドの色の変更と、実線・点線の切り替え

「Ctrl+K」で環境設定ダイアログを開き、左サイドメニューから「ガイド・グリッド」をクリックします。

「カラー」横のサムネイル画像(初期設定ではシアン)をクリックして、色のリストを引き出し、変更したいカラーを選択します。

「スタイル」横のサムネイル画像(初期設定ではライン(実線))をクリックして、「点線」に切り替えます。

ガイドの色の変更と、実線・点線の切り替え

Illustratorでガイドの使い方

実際にIllustratorでガイドをどのように使うのか、年賀状などの葉書きデザインを例に説明します。

  1. はがきの実寸(縦148mm×横100mm)で長方形を描き、「オブジェクト」メニュー➔「トリムマークを作成」
  2. 長方形を「コピー(Ctrl+C)➔前面にペースト(Ctrl+F)」で複製し、「Ctrl+5」でガイドを作成 ➔これが仕上がり線
  3. もう一度、長方形を「コピー(Ctrl+C)➔前面にペースト(Ctrl+F)」で複製し、「オブジェクト」メニュー➔「パス」➔「パスのオフセット」をクリック
  4. 「パスのオフセット」のダイアログで「オフセットの数値:-3mm、角の形状:マイター、角の比率:4」で「OK」をクリック、長方形の4辺が3mmずつ縮小
  5. 「Ctrl+5」でガイドを作成 ➔これが印刷可能領域
Illustratorでガイドの使い方
印刷可能領域のガイドの内側に文字やイラストのオブジェクトを配置し、背景はトリムマークの塗り足し位置まで拡大させます。そうすることで、絵柄が切れたり、四隅に白い縁が残ったりする印刷ミスを防ぐことができます。
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本記事ではIllustratorで「ガイド」を作成する手順と、ガイドの使い方の例を解説しました。冒頭で一覧にした、ガイドの作成に関わるショートカットキーも参考にして下さい。