Illustratorで基準点を中心に回転コピーさせる「回転ツール」の使い方

※ Adobe Illustrator 2025の画像で解説しています。

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Illustratorでオブジェクトを自由に回転させるには、バウンディングボックスにポイントしてカーソルが両サイド矢印の回転マークになったらドラッグするだけです。この方法で簡単に回転させることができますが、正確な角度を指定してオブジェクトを回転させたり、回転させながらコピーするには「回転ツール」を使う必要があります。

今回はIllustratorの「回転ツール」の使い方を解説します。

回転ツールで「角度」を指定して回転・回転コピーさせる方法

回転させるオブジェクトを選択します。この例では、離れた2つの図形をまとめて選択しています。

ツールバーの「回転ツール」アイコンをクリックすると、2つの図形の中心に回転の基準点が表示されます。このままAltキーを押しながらドラッグして、スマートガイドの数値を確認しながら回転コピーすることもできますが、なかなか正確な角度ピッタリにはいきません。

そこで、ツールバーの「回転ツール」アイコンをダブルクリックして、回転ダイアログを開きます。

「角度」の数値を入力して、「コピー」をクリックします。基準点を中心に指定した角度に回転コピーされます。操作の繰り返しのショートカットキー「Ctrl+D」で等間隔の角度で連続コピーできます。

回転ツールで「角度」を指定して回転・回転コピーさせる方法

この操作を応用して、時計の文字盤などは簡単に作れます。

回転ツールで作成した時計の文字盤
回転ツールで作成した時計の文字盤のイラストです。

回転ツールで「基準点」「回転軸」をずらして回転・回転コピーさせる方法

オブジェクトを選択してツールバーの「回転ツール」アイコンをクリックすると、オブジェクトの中心に基準点が表示されます。

回転コピーする軸の開始点を中央以外にずらしたい時は、その個所をクリックして基準点を移動させます。
正確な角度を指定して回転させたい時は、その個所をAltキーを押しながらクリックすると「回転」ダイアログが開きます。角度の数値を入力して「コピー」をクリックします。

操作の繰り返しのショートカットキー「Ctrl+D」の連続コピーで円周を一回転すれば、花のオブジェクトができあがります。

回転ツールで「基準点」「回転軸」をずらして回転・回転コピーさせる方法
花びらのオブジェクトを作成し、Altを押しながらアンカーをクリック、「回転」の角度20°で回転コピーしています。

シンプルな花のデザインを作るなら、回転ツールで連続コピーするのが一番スピーディです。

回転ツールで作成した花のデザイン
回転ツールで作成した花のデザインのサンプルです。

回転ツールで「パターン」を回転・回転コピーさせる方法

回転コピーさせるオブジェクトの塗りにパターンが適用されている場合は、「回転」ダイアログの「パターンの変形」にチェックを入れると、オブジェクトと一緒にパターンも回転します。

以下のように、「パターンの変形」にチェックを入れないと、全体を合体させた時と同様にパターンの方向が一定になります。「パターンの変形」にチェックを入れた場合は、個別のオブジェクトそれぞれのパターンが基準点に向かって回転するため、綺麗な模様になります。

回転ツールで「パターン」を回転・回転コピーさせる方法
「パターンの変形」にチェックを入れる、入れないで回転コピーしたオブジェクトの比較
カンバス全体のビューを回転させる方法はこちら。

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本記事ではIllustratorの「回転コピー」の使い方について解説しました。

Illustratorでオブジェクトを回転させながらコピーする手法は様々なデザインで使うことになるので、参考にしていただけたら幸いです。