※ Adobe Photoshop 2024、2025の画像で解説しています。

今回は、Photoshopの「変形」操作の基本、「画像の拡大と縮小」についてフォトショの基礎を学ぼうとしている初心者向けに解説します。
自由変形で画像を拡大・縮小
- バウンディングボックス
- Photoshopに取り込んだ画像は、選択時に周囲に表示される「バウンディングボックス」と呼ばれる四角形のポイントをドラッグして画像の比率を変えることなく拡大・縮小することができます。
どのバウンディングボックスをドラッグしても画像の比率は変わりません。 画像を選択してもバウンディングボックスが表示されない時はオプションバーの「バウンディングボックスを表示」にチェックを入れて下さい。 - 拡大縮小でShiftが効かないのはなぜ?
- Photoshop cc2018以前のバージョンでは、縦と横の比率を変えずに画像を拡大・縮小するにはShiftキーを押しながらバウンディングボックスをドラッグする必要がありました。この操作に慣れている人にとっては、PhotoshopをバージョンアップするとShiftキーの操作が逆になっていて戸惑うと思います。
Photoshop2019からは、キーボードのShiftキーを押しながらドラッグすると、画像の比率を自由に変えて拡大・縮小されることになります。
拡大縮小のような基本操作の仕様変更は正直イライラさせられますが、慣れると結構こっちの方が操作性がいい!と思えてくる・・・かも・・・(?)。
どうしても性に合わない時は「編集」メニュー➔「環境設定」➔「一般」の「従来の自由変形を使用」にチェックを入れれば以前と同じ操作に戻せます。 - Alt(MacではOption)は画像の中心点を固定して拡大・縮小
- 画像をAltキーを押しながらドラッグすれば、画像の比率を変えず、尚且つ、画像の位置を固定したまま拡大・縮小することができます。
また、Alt(Option)とShiftを同時押ししながらドラッグすると、画像の中心点を変えずに、自由な比率で拡大・縮小できます。 - スマートオブジェクトに変換して拡大縮小での画像の劣化を防ぐ
- Photoshopに取り込んだままの画像を拡大・縮小するのは、リサイズする割合が小さく、変形させることによって生じる画像の劣化を気にする必要がない場合に限ります。
カンバス内の他の画像や背景とのバランスを取るために、ちょっとだけ拡大・縮小するといった場合ですね。
ですが、画像を比較的大きく拡大縮小する、または、何度も繰り返し拡大縮小する時には、「スマートオブジェクト」に変換しておくことをおすすめします。
画像を拡大・縮小する前にスマートオブジェクトに変換しておくと、変形を繰り返すことによる劣化を防ぐことができます。
スマートオブジェクトに変換した画像も、変換前の画像と同様に、周囲に表示されるバウンディングボックスにポイントしてドラッグすると自由に拡大縮小できます。
「変形」機能で比率を指定して画像を拡大・縮小
画像(スマートオブジェクト)を選択して、「編集」メニュー➔「変形」➔「拡大・縮小」をクリックします。
オプションバーの水平比率と垂直比率を、それぞれ%で指定することができます。
- 比率を固定して拡大・縮小したい場合は、数値を入力する前に「縦横比を固定」アイコンをクリックしておきます。その上で水平比率と垂直比率どちらか一方に入力すると、もう一方の比率も連動して同じになります。
- 比率を入力する前に「基準点の相対位置を使用」アイコンをクリックしておくと、画像の中心点のX軸Y軸が「0px」になります。この状態でAlt(Option)を押さずに画像を変形すると、移動距離のピクセル値が表示されます。後から画像の位置を戻したい時には、X軸Y軸のピクセル値を「0」に修正すれば元の正確な位置に戻せます。
「基準点の相対位置」は、画像を正確に移動させたい時にも役立ちます。

Photoshopの「拡大・縮小」は画像を扱う上での基本操作ですが、数年前に大きな仕様変更があったので分かりにくい操作の1つになっています。
自由変形がうまくいかない時は「変形」➔「拡大・縮小」で比率を指定する方法も試してみましょう。