※ Adobe Illustrator 2024の画像で解説しています。

Illustratorで扇形を作る方法には、円弧ツールで設定する方法やパスファインダーの分割で円から切り抜く方法などもありますが、本記事では最も簡単に扇形が作れる2つの方法に絞って解説します。
それに併せて、今回はIllustratorを使った扇のイラストの作り方もご紹介します。
目次
扇形の作り方【1】
「変形」パネルで角度を入力して扇形を作る
この例では角度120°の扇形を作ります。
- ツールバーの「楕円形ツール」でShiftキーを押しながら正円を描く
- 「変形」パネルを開く
- 「楕円形のプロパティ」➔扇型の開始角度を「30°」、終了角度を「150°」に設定する
- 角度120°の扇形になる

扇型の開始点と終了点にある突起をドラッグすると、扇型の角度を自由に調整することができます。
扇形の作り方【2】シェイプ形成ツールで扇形を作る
- ツールバーの「楕円形ツール」でShiftキーを押しながら正円を描く
- ツールバーの「多角形ツール」を選択してアートボード内をクリックする
- 「多角形」設定画面で辺の数を「5」にする
- 「OK」をクリックすると、五角形が描画される
- 円と五角形を重ねて配置する
- ツールバーの「シェイプ形成ツール」を選択する
- Altキー(MacではOptionキー)を押しながら図形が重ならない部分をドラッグする
- ドラッグした部分が削除されて、扇形ができる
この他の方法(円弧ツールで設定する方法やパスファインダーの分割で円から切り抜く方法)は ▶ Illustratorで正確な「半円」を作る方法 で詳しく解説しています。
【応用】Illustratorのワープの円弧で扇のイラストを作る
- 「長方形ツール」で横長の四角形を作る(この例では幅40㎜、高さ20㎜)
- メニューバーの「効果」➔「ワープ」をクリック
- 「ワープ」の設定画面が開く
- 「スタイル:円弧、水平方向にチェック、カーブ:65%」に設定
- 「OK」をクリックすると、長方形が扇の面の形に変形する

- 「角丸長方形ツール」で細長い扇の骨を作る
- 扇面の辺に平行になるよう傾けて配置
- ツールバーの「回転ツール」を選択
- 扇面の中心線に合わせて扇の要の位置をクリック、回転ツールの固定点を移動させる
- Altキー(MacではOptionキー)を押しながらドラッグして15°~18°くらいの角度で回転コピー
- CtrlキーとDキーを同時に数回押して、連続コピーする
- コピーした扇の骨を全て選択し、扇面とのバランスを見ながら適宜拡大縮小して調整する

【応用】Illustratorの扇形に文字を入れる
扇のイラストの上に文字を入れる場合も、ワープの円弧を設定します。

【応用】山折り谷折りを付けた扇形を作る
工程をちょっとだけ増やして、山折り谷折りのある扇形を作ってみましょう。
- 「長方形ツール」で幅3㎜、長さ20㎜の長方形を作り、塗りに明るめのグラデーションを適用
- 「オブジェクト」➔「変形」➔「移動」で水平方向3㎜、垂直方向0㎜、移動距離3㎜、角度0°でコピー
- コピーした長方形の塗りに暗めのグラデーションを適用
- 2つの長方形をセットで連続移動コピーする
- ダイレクト選択ツールで谷折りになるパスを上下まとめて選択
- キーボードの「↓」を1回押して下げる
- 長方形をまとめてグループ化し、「スタイル:円弧、水平方向にチェック、カーブ:65%」のワープを適用
- 扇の骨を作って完成
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扇のイラストは、初心者でも比較的簡単に作れて加工もしやすいので、Illustratorの練習にはお勧めの素材です。