Illustratorでグレースケールに変換(Aiデータ・画像のモノクロ変換と色濃度の調整)

※ Adobe Illustrator 2025の画像で解説しています。
※グレースケールに変換に使用した写真は「Adobe Stock」でクレジットを取得したフリー素材です。(サイト掲載の写真・画像について

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IllustratorのAiデータを印刷に入稿する際、グレースケールに変換しなくてはならない場合があります。また、デザインの一環でIllustratorに埋め込んだPNGやJPG画像をグレースケールに変換して使いたいこともあるでしょう。

Illustratorでグレースケールに変換する方法1
Illustratorでグレースケールに変換したBefore➔After

今回はIllustratorでAiデータや画像をグレースケールに変換する2つの方法(1.カラー編集でモノクロ変換、2.グレースケールの濃度が調整できる変換)とグレースケールの解除方法を解説します。

IllustratorでAiデータ・画像をグレースケールに変換する方法【1】カラー編集でモノクロ変換

  • 古いバージョンのイラレのパターンが適用されたオブジェクトはモノクロ化できない可能性があるので、「分割・拡張」しておきましょう。
  • Aiデータは変換の前に必要に応じてレイヤー、オブジェクトのロック解除をしておきましょう。
  • 画像データがリンク配置されている場合は「ウィンドウ」メニューから「リンク」パネルを開き、「画像を埋め込み」を設定しておきます。
Aiデータは選択ツールですべて選択します。
画像はクリックして選択します。

「編集」メニュー➔「カラーを編集」➔「グレースケールに変換」をクリックします。

これだけで簡単にグレースケールへの変換が完了します。

Illustratorでグレースケールに変換する方法2

IllustratorでAiデータ・画像をグレースケールに変換する方法【2】色濃度が調整できる変換

上記のカラー編集からグレースケールに変換する方法では濃度調整はできません。変換後にもう少しコントラストを上げて黒を濃くしたい、反対にコントラストを下げて薄くしたい、と思ったら、以下のモノクロ変換を試して下さい。

Aiデータはすべて選択してグループ化しておきます。
  1. 長方形ツールで濃度50%くらいのグレーで長方形を描きます。
  2. グレーの長方形をグループ化したAiデータ、または埋め込み画像の下に配置します。
  3. データと長方形を選択します。
  4. 「透明」パネルの「マスク作成」ボタンをクリックします。
  5. 「透明」パネルの「クリップ」と「マスクを反転」にチェックを入れます。
  6. グレースケールに変換されます。
Illustratorでグレースケールに変換する方法3
この方法でグレースケールに変換したオブジェクトは白の背景に配置されていることが前提です。黒や暗いグレーの背景に配置する場合は「マスクを反転」のチェックを外して下さい。

グレースケールの色濃度を調整する

グレースケールの濃度を調整するには「透明」パネルに表示されたグレーの長方形サムネイルをクリックし、カラーパネルのCMYKの「K」のスライダーを移動させます。CMYKの内、「C、M、Y」は「0」のまま、「K」の値だけを変更します。

Illustratorでグレースケールに変換する方法4
K:100%、90%、70%のグレースケール濃度を比較しています。

Illustratorでグレースケールを解除する方法

色濃度が調整できる方法で変換したグレースケールは、透明パネルの「解除」ボタンで簡単に元に戻せます。

カラー編集でモノクロ変換したグレースケールは変換直後ならCtrl+Zで解除できますが、保存後はできません。変換する前に元データを「別名で保存」してバックアップを取っておきましょう。

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IllustratorでAiデータや画像をグレースケールに変換する2つの方法について解説しました。

方法【1】カラー編集でモノクロ変換は簡単な基本のやり方です。方法【2】色濃度が調整できる変換は裏技に属するかもしれません。グレースケールに変換するデータや画像によって方法を使い分けるのがいいと思います。